プレドニン (プレドニゾロン)、副作用、薬価、飲み合わせ

用語集

プレドニゾロン(英: prednisolone)は、コルチゾールから作製された合成副腎皮質ホルモン製剤[註 1]であり、1955年(昭和30年)に塩野義製薬とアメリカのシェリング社が技術援助契約を締結する事で日本国内に初めて導入されたステロイド系抗炎症薬である。

薬効分類

副腎皮質ホルモン(ステロイド内服薬・注射薬)

抗炎症作用、免疫抑制作用などにより、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、血液疾患などに効果をあらわす薬

効能・効果

眼科領域の術後炎症
原因不明の発熱
卵管整形術後の癒着の防止
ACTH単独欠損症
Senear-Usher症候群
亜急性甲状腺炎
亜急性湿疹
悪性リンパ腫
アトピー皮膚炎
アレルギー性血管炎
アレルギー性鼻炎
一次性脳炎の頭蓋内圧亢進症状
陰茎硬結
ウェーバー・クリスチャン病
潰瘍性大腸炎
潰瘍性慢性膿皮症
角膜炎の対症療法
花粉症
貨幣状湿疹
顆粒球減少症
眼窩炎性偽腫瘍の対症療法
眼窩漏斗尖端部症候群の対症療法
眼筋麻痺の対症療法
眼瞼炎の対症療法
肝硬変
関節症性乾癬
乾癬
乾癬性紅皮症
癌末期の全身状態の改善
顔面神経麻痺
気管支喘息
嗅覚障害
急性感音性難聴
急性湿疹
急性中耳炎
急性痘瘡様苔癬状粃糠疹
急性白血病
急性副腎皮質機能不全
凝固因子の障害の出血性素因
強皮症
強膜炎の対症療法
ギラン・バレー症候群
筋強直症
稽留性肢端皮膚炎
劇症肝炎
結核性胸膜炎
結核性心嚢炎
結核性髄膜炎
結核性腹膜炎
血管運動<神経>性鼻炎
血清病
結節性紅斑
結節性動脈周囲炎
視神経の炎症性疾患の対症療法
結膜炎の対症療法
限局性腸炎
虹彩毛様体炎の対症療法
好酸性肉芽腫
甲状腺疾患の悪性眼球突出症
甲状腺中毒症
甲状腺<中毒性>クリーゼ
強直性脊椎炎
喉頭炎
喉頭浮腫
紅斑症
紅皮症
枯草熱
昆虫毒
再生不良性貧血
自家感作性皮膚炎
耳管狭窄症
視神経炎の対症療法
視束脊髄炎
湿疹・皮膚炎群
紫斑病
耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法
若年性関節リウマチ
重症感染症
重症筋無力症
重症消耗性疾患の全身状態の改善
重症の虫さされ
小児喘息性気管支炎
小舞踏病
食道拡張術後
食道の炎症
脂漏性皮膚炎
神経皮膚炎
進行性壊疽性鼻炎
進行性指掌角皮症
侵襲後肺水腫
尋常性天疱瘡
新生児スクレレーマ
スチブンス・ジョンソン病
スチル病
スプルーの全身状態の改善
成年性浮腫性硬化症
脊髄炎
脊髄蜘網膜炎
接触皮膚炎
喘息性気管支炎
先天性表皮水疱症
全身性エリテマトーデス
全身性血管炎
前立腺癌
増殖性天疱瘡
粟粒結核
大動脈炎症候群
蛇毒
多発性筋炎
多発性硬化症
多発性骨髄腫
多発性動脈炎
ヴェゲナ肉芽腫症
中毒疹
直達鏡使用後
手指の皮膚炎
デューリング疱疹状皮膚炎
天疱瘡群
特発性低血糖症
難治性口内炎
難治性舌炎
乳癌の再発転移
妊娠性疱疹
ネフローゼ
ネフローゼ症候群
粘膜皮膚眼症候群
脳炎
脳脊髄炎
膿疱性乾癬
肺線維症
鼻茸
ビダール苔癬
皮膚筋炎
皮膚口内炎
皮膚白血病
びまん性間質性肺炎
副腎クリーゼ
副腎性器症候群
副腎摘除
副腎皮質機能不全の外科的侵襲
副鼻腔炎
フックス症候群
ヘブラ紅色粃糠疹
放射線肺臓炎
疱疹状膿痂疹
末梢神経炎
慢性骨髄性白血病の急性転化
慢性湿疹
慢性中耳炎
慢性リンパ性白血病
メニエル症候群
メニエル病
免疫性溶血性貧血
網膜血管炎の対症療法
網脈絡膜炎の対症療法
薬剤アレルギー
薬疹
ライター症候群
落葉状天疱瘡
リウマチ性心炎
リウマチ性脊椎炎
リウマチ性多発筋痛
リウマチ熱
リップシュッツ急性陰門潰瘍
類天疱瘡
レイノー病
慢性円板状エリテマトーデス
臓器移植
陰部湿疹
化学物質アレルギー
化学物質中毒
外耳道湿疹・皮膚炎
急性唾液腺炎
耳介湿疹・皮膚炎
組織移植
鼻前庭湿疹・皮膚炎
鼻翼周辺湿疹・皮膚炎
慢性<反復性>唾液腺炎
薬剤中毒
肛門湿疹
開口部糜爛性外皮症
関節リウマチ
滲出性中耳炎
ぶどう膜炎の対症療法
重症肺結核
腐食性食道炎
悪性型円形脱毛症
アナフィラクトイド紫斑<重症例に限る>
サルコイドーシス<両側肺門リンパ節腫脹のみの場合を除く>
シェーンライン型アナフィラクトイド紫斑<重症例に限る>
ヘノッホ型アナフィラクトイド紫斑<重症例に限る>
医原性慢性副腎皮質機能不全
下垂体性慢性副腎皮質機能不全
活動型肝硬変
活動型慢性肝炎<難治性>
顔面播種状粟粒性狼瘡<重症例に限る>
急性再燃型慢性肝炎<難治性>
原発性慢性副腎皮質機能不全
固定蕁麻疹<重症例に限る>
小児ストロフルス<重症例に限る>
掌蹠膿疱症<重症例に限る>
尋常性乾癬<重症例>
川崎病の急性期
続発性慢性副腎皮質機能不全
多形滲出性紅斑<重症例に限る>
帯状疱疹<重症例に限る>
単純型アナフィラクトイド紫斑<重症例に限る>
副腎皮質機能障害による排卵障害
慢性肝炎<難治性>
毛孔性紅色粃糠疹<重症例に限る>
扁平苔癬<重症例に限る>
痒疹群<重症例に限る>
蕁麻疹<慢性例を除く重症例に限る>
蕁麻疹様苔癬<重症例に限る>
ベーチェット病<眼症状のない場合>
外眼部の炎症性疾患の対症療法
前眼部の炎症性疾患の対症療法
内眼の炎症性疾患の対症療法
眼窩の炎症性疾患の対症療法
眼筋の炎症性疾患の対症療法
デュシェンヌ型筋ジストロフィー
乳・幼・小児湿疹
難治性腹水を伴う肝硬変
うっ血性心不全
胆汁うっ滞を伴う肝硬変
胆汁うっ滞型急性肝炎
胆汁うっ滞型慢性肝炎<難治性>

用法・用量(主なもの)

プレドニゾロンとして1日5~60mgを1~4回に分割経口投与する

なお、年齢、症状により適宜増減するが、悪性リンパ腫に用いる場合、抗悪性腫瘍剤との併用において、1日量として100mg/㎡(体表面積)まで投与できる

川崎病の急性期に用いる場合、プレドニゾロンとして1日2mg/kg(最大60mg)を3回に分割経口投与する

副作用

主な副作用

満月様顔貌、過敏症、発疹、月経異常、クッシング症候群様症状、下痢、悪心、嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感

重大な副作用

誘発感染症、感染症増悪、B型肝炎ウイルス増殖による肝炎、続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、消化管潰瘍、消化管穿孔、消化管出血、膵炎、精神変調、うつ状態、痙攣、骨粗鬆症、大腿骨頭無菌性壊死、骨頭無菌性壊死、上腕骨頭無菌性壊死、ミオパシー、緑内障、後嚢白内障、中心性漿液性網脈絡膜症、多発性後極部網膜色素上皮症、眼圧上昇、眼のかすみ、視力低下、ものがゆがんで見える、ものが小さく見える、視野の中心がゆがんで見えにくくなる、限局性網膜剥離、広範な網膜剥離、血栓症、心筋梗塞、脳梗塞、動脈瘤、硬膜外脂肪腫、腱断裂、アキレス腱断裂

上記以外の副作用

口渇、食欲不振、食欲亢進、腸管嚢胞様気腫症、縦隔気腫、多幸症、不眠、頭痛、眩暈、易刺激性、筋肉痛、関節痛、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝、浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカローシス、網膜障害、眼球突出、白血球増多、ざ瘡、多毛、脱毛、皮膚色素沈着、皮下溢血、紫斑、皮膚線条、皮膚そう痒、発汗異常、顔面紅斑、脂肪織炎、発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数増減、精子運動性増減、尿路結石、創傷治癒障害、皮膚菲薄化、皮膚脆弱化、結合組織菲薄化、結合組織脆弱化

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
  • 原則禁止
    • 急性心筋梗塞
    • 結核性疾患
    • 血栓症
    • 高血圧症
    • 後嚢白内障
    • 最近行った内臓の手術創
    • 消化性潰瘍
    • 精神病
    • 全身の真菌症
    • 単純疱疹性角膜炎
    • 電解質異常
    • 有効な抗菌剤の存在しない感染症
    • 緑内障
  • 慎重投与
    • 感染症
    • 甲状腺機能低下
    • 骨粗鬆症
    • 脂肪肝
    • 脂肪塞栓症
    • 腎不全
    • 糖尿病
  • 注意
    • B型肝炎ウイルスキャリア
    • 投与開始前にHBs抗原陰性

患者の属性に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
  • 慎重投与
    • 高齢者

年齢や性別に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 新生児(0日~27日)
  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳~)

 

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