このサイトは、40代である僕が、鼻づまり、副鼻腔炎の治療や役に立った薬、手術、ツボについてまとめたものです。
僕と同じように鼻詰まりの悩みを抱えている人の役に立てば幸いです。
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鼻づまり、副鼻腔炎の原因、メカニズムと治療方法
僕は、子供の頃から鼻づまりだ。
後で分かった事だが、僕が罹っていたのは好酸球性副鼻腔炎っていう指定難病で治りにくい。
一度、手術しても再発する。
僕が鼻づまりになった経緯や、鼻づまりの治療についてまとめた。
僕の備忘録だけど、同じ悩みを持つ人に共有したいと思う。
鼻づまりの原因は風邪、経緯と治療、1回目の内視鏡手術まで
僕は子供の頃から、あまり鼻の通りがよかった、という記憶はない。
13才の頃に、大きな風邪を引いた。
インフルエンザではなかったが、3日ぐらい学校を休んだ。
それで、その時はしばらく鼻水が出て困った。
後になって気付いたけれど、これがいわゆる急性副鼻腔炎って奴だろう。
このころは、とにかくティッシュで鼻を噛んだ。
噛みすぎて鼻が赤くなってヒリヒリしたことや、授業中に鼻水が出て困ったことを覚えている。
ただ、1週間程度で鼻風邪も治り、普通に生活をするようになった。
今にして思えば、この頃の急性副鼻腔炎を完全に治らぬまま、鼻を放置していたことが慢性副鼻腔炎になった原因のひとつだと思う。
鼻は少し詰まっていたけど、体が良くなったしそれ以上の治療はしなかった。
その後、しばらくは、鼻の通りが良くはないなと思いつつも、特別に困ったことがあった訳ではなくて普通に暮らした。
今にして思えば、鼻の通りが良くないために嗅覚障害はあったと思う。
それから10年ぐらい経った。
20代の中頃には、食べ物を食べると、必ず鼻水が出るようになった。
僕はティッシュで鼻を噛むのがあまり得意でないため、よく洗面台で手で鼻を噛んだ。
ティッシュで噛むと鼻が痛くなるし、ズルッーと音を立てるのが好きではない。
洗面台で噛むのは、他人が見ると不快かもしれないけれど、一人だと痛くもないし衛生的なよう気がした。
食事をすると、鼻水が出て鼻をかむ。
こんな生活が普通になった。
あと、20才ぐらいから頭痛持ちだったが、当時はパソコン画面の見すぎとかそんなことしか原因と考えていなかった。
頭痛と慢性副鼻腔炎は関連する。
慢性副鼻腔炎で頭痛持ちの人は、鼻の原因も疑ったほうがいい。
逆に言うと、副鼻腔炎の症状がよくなると頭痛も起こりにくくなる。
そして、30代になった頃、いよいよ鼻の症状が酷くなった。
放っておいても鼻水が出るのだ。
その頃は、周りの人には「花粉症が酷くって」と言い訳していた。
そして、遂に初めて耳鼻科を受診した。
血液を採取して、アレルギーの可能性がある、スギ花粉、ヒノキ花粉、ブタクサ花粉とか一通りのアレルギーを調べてもらった。
結果はすべて陰性。
当時の耳鼻科の先生は、それ以上、調べてくれなかった。
僕自身も検査結果について何とも思わず、それ以上の検査を行わなかった。
35才の時、人間ドックで頭部のMRI画像を撮影してもらった。
その時、初めて「慢性副鼻腔炎」と診断され、先生から「鼻づまり悪いでしょ?」と指摘された。
そういうことだったのか。
今まで自分では鼻づまりについて病気を自覚していなかったが、いわゆる蓄膿症なんだと初めて知った。
それからは、勤務先の近くにあった耳鼻科で治療を行った。
その耳鼻科は勤務先の近くで、朝早くからやっているので助かった。
毎週一回、耳鼻科に行って、鼻を診てもらい、鼻洗という鼻洗浄とネブライザーによる治療を行ってもらった。
薬はマクロライド系抗菌薬である「クラリシッド (一般名:クラリスロマイシン) 」を1日3回食後に服用した。
クラシッドは、慢性副鼻腔炎に対して日本で最も使われている抗生物質です。
鼻洗もネブライザーも、その時だけは効果あり、鼻がよく通った。
ちゃんと薬も飲んだ。
この治療は、約1年間続けた。
耳鼻科の先生は、毎回変わらず診察して下さった。
「鼻の状態がいい時と悪い時があるね」とか「手術を行えば完治出来るかもしれない」とか言って下さったが、そのまま、薬物と通院のみの治療を続けた。
この頃、初めて蓄膿の手術のことを知ったが、切開せずに内視鏡で手術が可能とのことだった。
全身麻酔して寝ている間に切開せずに、鼻から入れた内視鏡で手術を行う、内視鏡下副鼻腔手術 (endoscopic sinus surgery: ESS) っていう方法だ。
なるほど、これなら大そうなことないし、失敗のリスクも少なそうだ。
ただし、やっぱり、怖くてなかなか決心は出来なかった。
その後、勤務先が変わったために病院に通院することは止めて、治療もいったんストップした。
その後、数年間は鼻の治療を諦めてそのまま放置してしまった。
僕は他人より多分鼻の粘膜が弱く、鼻を触られるのが痛いし怖いし、また、ちょっとビビりだったのか、なかなか手術には決心がつかなかった。
そして、40才になった時、鼻の状態がかなり悪くなって、ついに手術しようって決心した。
とは言え、いろいろと調べると鼻の内視鏡手術をやっているところは、どこも1週間程度の入院が必要との事だった。
仕事を持つ40代なので、なかなか1週間は休めない。
そんな中、日帰り、あるいは1泊2日で鼻の内視鏡手術を行っている、ある医院を見つけた。
木曜日に手術を行えば、金曜日に退院出来て、土曜日日曜日と家で体を休めると次の月曜日には会社に行けることになる。
そこで、ある11月にその医院に行き、手術を申し出た。
その医院では、県外から多くの患者さんがやってくるためか、手術は5ヶ月先の次の年の4月に行うことになった。
それからは、月に1回通院し、毎回、クラリシッドを1ヶ月分処方してもらい、鼻洗とネブライザーによる治療をしてもらった。
そして、4月、いよいよ手術を受けることになった。
生まれて初めての全身麻酔。
少し怖いけれど、意を決して手術を受けた。
全身麻酔は確かに効果抜群で、あっという間に意識がなくなった。
先生から、名前を何度も呼ばれている声でようやく目が覚めた。
家族もお見舞いに来ていた。
眠っているのが目が覚めるのと違い、全身麻酔から覚めた後は、フラフラした。
執刀してくれた先生曰く、ポリープが沢山あったけれど綺麗にしておきましたとのこと。
手術が終わったんだな、と分かったけれど、鼻は治療の後で、止血されているために鼻からの呼吸は全くできず、息苦しい。
次の日に、止血のために鼻にしてあるガーゼを半分とってもらった。
これはめちゃくちゃ気持ち悪いし、痛かった。
多分、血がめちゃくちゃ出たと思う。
その日に家に帰った。
まだまだフラフラしていたけれど、家にたどり着くと落ち着く。
さらに次の日は、家から通院して、鼻に残っていたガーゼを取った。
とても痛かったが、鼻がスーッと通った。
これが空気が通るってことか。。
空気が通り過ぎて痛かった。
それから2ヶ月ほどは定期的に通院した。
ただ、僕も仕事が忙しくなり、途中からその医院へは通院しなくなった。
それからはまた7年ほど、鼻を放置したが、徐々に症状は悪くなった。
鼻の通りが良かったのは最初の1年ぐらいだろうか。
その後は、以前と変わらず、特に食事をすると鼻水が出るようになった。
副鼻腔炎は再発したのだった。
2回目の手術で確定するが、俺の患っていたのは副鼻腔炎の中でも再発しやすい好酸球性副鼻腔炎だ。
好酸球性副鼻腔炎は再発しやすい。
あるデータによると術後6年で50%が再発するそうだ。
軽症から重症を含めて、内視鏡下鼻内副鼻腔手術を行った場合、術後6年間で50%の症例が再発する。特にアスピリン喘息に伴う好酸球性副鼻腔炎では術後4年以内に、全例再発する。
その後の再手術、治療については、以下にまとめた。
https://xn--m90au5d.com/archives/category/好酸球性副鼻腔炎の治療日記
慢性副鼻腔炎(蓄膿)の症状、診断、頭痛、嗅覚障害、微熱、咳
鼻づまり、蓄膿に伴う症状は、次の通りです。
鼻が1週間以上詰まった状態で、以下の症状なら蓄膿を疑うべきです。
頭痛
頭痛。
僕は20才ぐらいから頭痛持ちだ。当時は感じていなかったが、蓄膿が原因のひとつだと思っている。
嗅覚障害
嗅覚障害。
臭いがわからなくなる。いいにおいも感じにくいし、ガス漏れとか危険なにおいも感じられなくなる。
当然だけど、危険だ。
微熱、熱
発熱。
微熱なので分かりにくいですが、副鼻腔炎がひどくなると、発熱します。
咳
咳。
副鼻腔炎がひどくなると、咳が出やすくなります。
鼻水
食事のたびに鼻水が出る。
これは不快。マーボ豆腐とか辛い物や、ラーメンなんかは特に鼻水がひどくなる。
鼻水が鼻腔から出るだけでなく、のどに流れる「後鼻漏」を引き起こすといいます。
いびき
いびき。
寝ているときなので、自分では分かりにくい。
鼻づまり、蓄膿を治す、効くツボ (鼻、耳)
鼻づまり、蓄膿を治す、効くツボは次の通りです。
鼻のツボ
(出典:777news.biz )
睛明(せいめい)・迎香(げいこう)
鼻の両側にある「睛明」と「迎香」のツボは、うっとうしい鼻水や鼻づまりに効果的。
しだいに鼻が通るようになり、鼻水が止まってスッキリします。
「睛明」は鼻の付け根の両わき、「迎香」は小鼻の左右のふくらみのわきにあります。
押し方
左右の人さし指どうしを約30回こすり合わせて温めてから、鼻筋の両側を「睛明」から「迎香」まで上下にさすります。
「睛明」を親指と人さし指をあててつまむようにしながら押しもんだり、「迎香」を鼻の両わきからはさむように静かに押してもOKです。
耳のツボ
(出典:https://nemuri-iyashi.com )
外鼻(がいび)・内鼻(ないび)・腎上腺(じんじょうせん)・内分泌(ないぶんぴ)
耳の付け根あたりには、「外鼻」「内鼻」「腎上腺」「内分泌」という鼻炎のツボが集中しています。
もみほぐせば鼻がスッキリしてくるので、ぜひ続けてみましょう。
「外鼻」は耳の穴の手前にある小さなふくらみの中央、顔寄り。
「内鼻」は「外鼻」の裏側のやや下。
「腎上腺」は「外鼻」の斜め下、「内分泌」は耳の穴の下の切れ込みの内側にあります。
押し方
「外鼻」「内鼻」「腎上腺」は耳の穴に人さし指を入れ、外側から親指ではさむようにして2~3分間ずつもみほぐします。
「内分泌」は、耳の穴の下にある切れ込みに人さし指を入れ、30回程度押しもみます。
鼻づまり、蓄膿、片方だけ?両方?
片方だけが詰まることもあります。
これは、両方の鼻が詰まるよりはマシだけど、不快です。
そういった場合、正しい鼻の噛み方をおこなうとよいでしょう。
正しい鼻のかみ方
- 鼻から十分に空気を吸い込んで口をしっかり閉じ、下を向く。
- 片方の鼻を押さえて、適度な強さで息を吐ききるように長く最後までかむ。
- 鼻水がすべて出るまでくり返す。
鼻づまり、蓄膿で寝るときに寝れない、すぐ解消する、早く治す
鼻づまり、蓄膿になると、不快で夜寝ようとしても寝れないことも多いです。
そこで、簡単に一時的に簡単に鼻づまりを治す方法を調べてみました。
舌と眉間に圧力をかける方法
1.舌を上の歯に強く押し当てたら離すを繰り返す。
2.
1の動作をしながら、眉毛のちょうど間に2本指を強く押し当てて離す動きを同時に行う。
これを20秒くらい繰り返す。
鼻をつまんで息を止めるだけ。
顎を突き出し指で鼻をつまむ。息を止め、苦しくなったら指を離して呼吸をする。
動画でも確認できる。
副鼻腔炎、蓄膿に効果がある漢方薬
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僕が普段の鼻づまりのケアで行っていたこと
僕の場合、慢性副鼻腔炎が再発したと書きましたが、普段全く何もしなかったわけではないです。
ある程度、自分でケアをしたので、とても鼻づまりに苦しんだという程ではないです。
もし、好酸球性副鼻腔炎でなければ、再発しなかったかもしれないと思っています。
僕なりに効果があった鼻づまりの対策方法をまとめてみました。
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鼻づまりで苦しい、鼻水が出て困るときに即効性がある。
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鼻のずるずるに効果があるカテキン茶。
夜は寝苦しい、喉の奥はネバネバするっていう人に。
飲んでみると、スーッとして本当にスッキリ。
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鼻がつまって、いびきがうるさい人には特におすすめ。
いびきと鼻づまりは深く関係すると思う。
寝ているときに鼻でちゃんと息をしていれば、いびきは緩和されると思う。
お茶なので
薬でないので、子供や妊婦さんやお年寄りにもおすすめ出来る。
慢性副鼻腔炎の原理、タイプ、特徴、治療方法、手術
以下は、僕が患っている慢性副鼻腔炎についてまとめた。
慢性副鼻腔炎 (まんせいふくびくうえん)とは、原因・原理・メカニズム
慢性副鼻腔炎は、鼻の周りにある副鼻腔という空洞の中に炎症が起こる病気です。
この病気になると場合によって嗅覚障害が起こるなど、日常生活に支障をきたす恐れがあります。
慢性副鼻腔炎になる原因としては、風邪のウィルスや細菌感染などをきっかけに発症します。
風邪を引いた時に発症する鼻水、鼻づまり、鼻の痛みなどの急性副鼻腔炎の状態は、比較的短期間の薬の治癒するはずです。
しかし、風邪が治った後も、2ヶ月以上、鼻水、鼻づまりが継続すれば慢性副鼻腔炎の可能性があります。
副鼻腔とは
鼻の中は、 大きく鼻腔 (びくう) と副鼻腔 (ふくびくう) から構成されています。
鼻腔は、鼻の穴の奥の空洞です。
副鼻腔は鼻腔の周囲にある空洞です。
副鼻腔は、上顎洞 (じょうがくどう)、篩骨洞 (しこつどう) 、前頭洞 (ぜんとうどう) 、蝶形骨洞 (ちょうけいこつどう)、の全4種類で、左右で合計8つあります
- 鼻の左右りにあるのが上顎洞 (じょうがくどう)
- 両目の左右にあるのが篩骨洞 (しこつどう)
- 眉間の左右にあるのが前頭洞 (ぜんとうどう)
- 目の奥、左右にあるのが蝶形骨洞 (ちょうけいこつどう)
です。
こうした副鼻腔の中は薄い粘膜で覆われています。
普通はこの空洞は空気で満たされています。
副鼻腔は鼻腔と繋がっているために、細菌が侵入しやすい場所と言えるでしょう。
慢性副鼻腔炎のタイプ、原因、原理、治療方法
タイプ別の特徴、原因、原理、治療方法
慢性副鼻腔炎は原因により大きく分けて、非好酸球性と好酸球性があり、非好酸球性は更に蓄膿症と副鼻腔真菌症に分かれます。
- 非好酸球性副鼻腔炎 (一般に治りやすい)
- 蓄膿症
- 副鼻腔真菌症
- 好酸球性副鼻腔炎 (一般に治りにくい)
- 好酸球が増加して起こる
ここで、好酸球とは白血球の一種です。
好酸球は寄生虫が体内に侵入したり、アレルギー反応が起こった時に増加する細胞です。
そのため、好酸球自体は悪いものではありません。
日本には、およそ200万人が副鼻腔炎の患者がいると言われていますが、そのうち好酸球性副鼻腔炎の患者は20万人です。
よって、非好酸球性副鼻腔炎と好酸球性副鼻腔炎の割合は、およそ9:1です。
好酸球性副鼻腔炎は一般的に治りにくいと言われ、特に重症の場合は2015年に難病指定を受けており、日本には2万人ほどの患者さんがいます。
それぞれの特徴を見てみましょう。
非好酸球性副鼻腔炎 | 好酸球性副鼻腔炎 | ||
---|---|---|---|
蓄膿症 | 副鼻腔真菌症 | ||
原因 | ウィルス・細菌感染が原因で炎症が起こる。
急性副鼻腔炎が長引いたときに起こる。 閉塞した排泄路のため、上顎洞を中心に細菌感染で膿がたまる。
|
副鼻腔真菌症の原因は、空気中のカビが原因で起こる。
これもやはり上顎洞で起こる。 目や脳に進展することもある。 激しい頭痛、視力が落ちる場合など、特に注意が必要。 |
好酸球性副鼻腔炎は、好酸球が増えるために起こる。 好酸球は白血球の一種ですが、増える理由は分かっていない。 現代は寄生虫が減っており、衛生状態がよくなっているため、好酸球が過剰に反応してるのが原因ではないかと考えられる。 |
鼻水 | 黄色~緑色 ねばねば |
片方から 異臭を伴う粘性 |
ドロッとした黄色 にかわ状 のり状 |
鼻づまり | 〇 | 〇 | 〇 |
鼻茸 鼻ポリープ |
〇 | ▲ | ◎多発する |
聴覚障害 | 進行してから | 早期から |
ここで治りにくい好酸球性副鼻腔炎について補足します。
好酸球性副鼻腔炎については、一つの気道炎症としてとらえるとよいです。
気道とは気道の上の部分である上気道と、下の部分である下気道に分かれます。
上気道で起こる炎症が鼻で起こる好酸球性副鼻腔炎、下気道で起こる炎症はぜんそくです。
これらの気道は外界に触れるので、気道炎症は様々な外気による刺激が原因と考えられます。
大人になってからなる好酸球性副鼻腔炎に合併するぜんそくは、アレルギーではありません。
好酸球は全身のどこにも存在しますが、外界と接している部分である気道に集まりやすいと考えられます。
耳鼻科で検査のポイント
耳鼻科での検査は、次の通りです。
- 問診
- 視診 (内視鏡検査、やわらかく痛くないファイバー)
- 画像検査 (X線、CT)
- 血液検査
好酸球性副鼻腔炎は、篩骨洞で起こるためにCT画像で診察するのが一般です。
好酸球性副鼻腔炎を診断するには、血液検査で好酸球の数を調べます。
鼻水、鼻づまりが2ヶ月以上続けば、早く耳鼻科に行きましょう。
頭痛、目が痛い、かすむ場合も特に注意ですので早めに耳鼻科に行かれることをおすすめします。
慢性副鼻腔炎の治療 (洗浄、ネブライザー、薬、手術)
慢性副鼻腔炎の治療の柱は、局所療法、薬、手術の3通りです。
- 局所療法
- 洗浄
- ネブライザー (抗菌薬を霧状にして鼻から吸い副鼻腔に届ける)
- 副鼻腔炎の治療薬
- 蓄膿症の場合
- マクロライド系抗菌薬 (自浄能力を高める目的で使用)
- 去たん薬
- 副鼻腔真菌症の場合
- 一般には薬は使用せず、手術でかびを取り除くのが普通
- 浸潤型 (目や頭蓋に浸潤している重症)には抗真菌薬
- 好酸球性副鼻腔炎の場合
- ステロイド (アレルギーをおさえ、粘膜の腫脹を取り、鼻茸を小さくする)
- 蓄膿症の場合
- 手術
- 蓄膿症の場合
- 閉塞した排泄路、細菌感染 (膿) の場合、薬、局所療法を3ヶ月から半年継続した場合、7割は治癒する。一方、残り3割は治らないのでその場合は手術を適用。
- 副鼻腔真菌症の場合
- かびを除去して洗浄する。
- 好酸球性副鼻腔炎の場合
- 篩骨洞にポリープ、鼻茸が溜まっているので手術で鼻茸を取る。その結果、局所薬が篩骨洞に届くようにする。
- ぜんそくを合併していることが多いので、手術は効果的。
- 蓄膿症の場合
昔は副鼻腔の手術は大変で、上の歯肉を切開し、骨を削って副鼻腔の中をきれいにする手術がおこなわれていました。
この手術では手術の後に、顔の腫れやしびれが出てしまいます。
ところが、今は内視鏡を使って手術を行い、鼻の穴から内視鏡を入れてカメラを見ながら直すのが一般的です。
この場合、全身麻酔の手術を行い、平均1週間の入院で治ります。
副鼻腔炎は完治するか?
残念ながら、好酸球性副鼻腔炎の場合、手術をしても6年で5割は再発します。
従って、手術後の管理が大切と言えます。
具体的には、手術後に局所ステロイドを使います。
また、好酸球性副鼻腔炎は、下気道にぜんそくを合併する場合も多い。
上気道、下気道を合わせて気道炎症として捉えて治療します。
ぜんそくの患者さん、吸入ステロイド薬を口から吸って、口から吐き出す治療します。
好酸球性副鼻腔炎の患者さんは、スペーサーをという吸入器を使って吸入率を上げます。
口から吸って鼻から吐き出すことで吸入率が上がり効果的で、下気道と上気道の両方を治療出来ます。
これにより副作用も軽減されます。
副鼻腔炎の日常生活の注意点
かぜ、インフルエンザを引いたとき
かぜ、インフルエンザを引いたときに症状がこじれないようにする。
鼻水をためないために鼻洗浄をすることが大切。
- 鼻洗浄用のポンプを使うこと。
- 生理食塩水を使う、水一リットルに塩9g
- 水道水を使う時は必ず煮沸すること
- 24時間以内に使い切ること
- 頭を下げた状態で水を注入
- 吐き出すのは口でも鼻でもOK
- 洗浄後は頭を左右に傾けて水を出し切ること。
鼻洗浄は慣れてコツをつかめば大丈夫です。
やると気持ちいいはず。
真菌症の場合は特に、部屋を清潔に
部屋を清潔にしてカビが浮遊しない環境を作るのが大切です。
室温と湿度に注意
室温は20度から25度、湿度は50%から60%が適当です。
妊婦さんなど薬が使えない人は温熱療法を
蒸しタオルなどで鼻を温め、鼻呼吸をすると鼻づまりの解消に役立ちます。